生もとのどぶH19BY仕込15号火入
 久保本家酒造 奈良県

●軽やかさにメロメロ
 山田錦アキツホ65%、7号酵母、日本酒度+13.5、酸度2.1、アミノ酸度1.5、Alc.15〜16%
(上澄み) 初め柑橘系の香りやつき立ての餅のような香りが感じられ、暫くするとグートエーデル(ドイツワインぶどう品種)のような香りになり、さらにミルクっぽい香りに変化する。一口目はミルクっぽい優しい味が主体に、二口目からは米の旨みと酸味が主体に感じられる。わずかに渋いが、それよりも軽やかさに注目したい。
(上澄み燗) 温めたみかん果汁を思い出す香り(酸っぱさは連想しない)。すごく味が澄みきっている。一瞬味がないように思えるが、そうではなく、緻密にまとまり、ふっと木質の味を感じる酸味のある液体と化す。後味は練乳の味。
(にごり) 上立ちは低いが、しっかりヤクルトを連想する香りがする。まず抜群の軽やかさに驚く。味は「米の汁、練乳がけ」みたいな味わい。練乳がけといってもべったりしているのではなく、舌触りは軽やかでむしろさらっとした印象。
(にごり燗) 冷やより酸味が感じられるものの、ますます軽くなる。にごりのお燗とは思えないほど舌触りもサラサラ。味わいは冷やよりも甘さが少なく、複雑になる。酸味の部分を除いて考えれば噛み砕く前のご飯の味に似ている。
 1800ml 3000