辨天娘H19BY槽汲あらばしり純米生原酒五百万石65%七番娘
  太田酒造場 鳥取県

●割り水燗がおすすめ
 五百万石65%、日本酒度+8、酸度2.2、アミノ酸度2.1、6号酵母Alc.19.2%
 熟したバナナのような濃厚さを感じる香り。
アルコール度数が高いのがアタックからびしびしと伝わってくる。五番娘あらばしりと違い、かなりどっしりした印象。辛口ではあるがアルコールに由来する甘さも感じる。余韻は苦味が加わり、「甘苦い」という感じがある。
(お燗) 炊き立てご飯の香りが広がる。
 酸味がぐっと強くなりヘビーな印象。渋さが出てくる影響もあり、とても辛口に感じる。少し割り水してやると、舌触りも軽くなり、米の旨味もよくわかるようになるので、割り水燗がお勧めの飲み方です。
 1800ml 3370


辨天娘H19BY槽汲あらばしり純米生原酒玉栄65%五番娘
  太田酒造場 鳥取県

●ついに鉄人レベルまできた
 玉栄65%、日本酒度+8、6号酵母Alc.18〜19%
 上立ち香は低く、かすかににごり酒であることがわかる香り。
 口に入れた瞬間、あぁ〜なんて優しく甘いんだ・・・と感じる。米から出てきた甘味がしっかりあるのに舌に重くなく、軽やかに切れる。甘さと辛さのバランスが絶妙だ。お酒自体が若いのだが、にごりがあることにより甘さを切れを感じつつ感じる・・・これこそがこの時期のにごりのあるべき姿だと思う。「鯉川鉄人うすにごり」の如く腰に手を当ててラッパ飲みしたい酒。
(お燗) 冷よりも甘さがはっきりする。ただしそれは輪郭が鮮明になるのであって強くなるのではない。アルコールと若干の炭酸ガスが手伝い、冷やでふわっと切れた味が、お燗ではズバッと切れる。男性的な切れ味になる。
 1800ml 3370


辨天娘H18BY純米五百万石65%一番娘
  太田酒造場 鳥取県

●きき酒ではわからない旨さ
 五百万石65%(杜氏自家栽培米)、日本酒度+12、7号酵母Alc.15〜16%
 H18BYのしんがりを努めるのはこの一番娘。一番娘ということはH18BYで一番最初に仕込んだお酒ですが、杜氏の緊張感がそのまま酒に現れ、熟成に時間がかかりました。
 わずかに熟成香が上がり、その後果肉の柔らかそうなリンゴの香りが上がり、更に黒糖様に変化する。
 口に含むとまずその控えめ過ぎる程の淡い味わいに驚かされる。わずかに熟成した味わいがあるが、強くなく、旨味もさらっとして流れるようだ。酸味はまだ若々しく元気に感じられる。きき酒ではなくじっくり味わうと、じんわり染み込む様な木質系の味が主体にっているのがはっきりわかる。
(お燗) 酸味が冷や以上にしっかり、そして太く感じられる。きき酒ではちっとも旨くないが、飲み込むと喉に落ちる手前で、ふわっと旨味が広がる。もっと、熟成させればもっと旨いに違いない。
 1800ml 2515