竹鶴H15BY雄町純米にごり酒
  竹鶴酒造 広島県

完売御礼申し上げます。

●日本酒が世界にはばたく為の礎となれ。
 世界へ発信する日本酒は果たして今の吟醸だろうか?確かに技術の粋を結集した吟醸の世界は世界に誇れるだろう。しかし、食事との関係を考えた場合、和を除いた食事にそれがどれだけ通用するだろうか。ワインは世界中にある。そして愛好者も大勢いる。それには洋の食文化の世界的広がりと切り離せない要素があるだろう。徐々に和の食文化も世界広がりを見せているのは「吟醸」が世界に出て行く手助けにはなるだろう。しかし、ここ日本を見てもわかるように、その国内の伝統的食事に照らし合わせた時、ワインは和にとけこめず、吟醸は洋にとけこめないでいる。
 吟醸が洋にとけこめない大きな理由はワインにあって吟醸には少ない「酸」が大きな要因であると思う。
 この竹鶴H15BY雄町純米にごり酒はまだまだワインの酸には数値的に見てもかなわないまでも、他の日本酒全体の中では群を抜いて「酸」が高い。(モロミ醗酵途中に無理やり上槽した甘酸っぱい酒なんかじゃない)

 酸度 3.6 アミノ酸度 3.2

 一見しただけでも只者ではない事がおわかりいただけるだろう。本当はこの数値は公表したくなかった。それはそれが技術者であろうと、通を気取る消費者であろうと、味もみないで数値を見ただけで口にしようとしない人間がいるからである。ナンセンスである。要はバランスである。これだけの数値を出しながら、どちらもバランスよく表現されているから違和感など微塵も無い。
 香りは非常に穏やかで静か。同じ竹鶴の雄町とも違う香り。
 旨味は充分あるが、しつこさは無く切れがよい。これまで日本酒に感じた旨味とは違うと思う。だから、今、私の語彙にそれを表現するものが無い…。言っておくが、ワインみたいなんて陳腐なものじゃない。強いて言うなら「甘さではない、旨さとはこれだ!」という事が体験できる。
 お燗 お粥+アルコールの香り。コハク酸らしき味わいがグンと強くなり、さらに旨味は増幅される。
★きき酒なんてするのはもったいない。ガッツリ食事と共に味わって下さい。
 720ml 1418