大正の一滴「蔓無源氏」H21BY長期貯蔵原酒限定品
  国分酒造協業組合 鹿児島県

●野暮ったくなく、蒸留酒として完成度が高い
 蔓無源氏、米麹(夢十色)、Alc.36%

 初め芋の香りが上がるが、その後柚餅子の様な香りが混ざる。芋のねっとりした甘みよりも、軽くて上品なアルコールの甘みを感じる。味のまとまりが良く、殊更に芋を主張しない味わいで、透明感が高い。かと言って、あっさりと味がない訳ではない。酸味もよく効いている。後半に渋みが現れ、余韻では仁丹の様な味がほのかに残り心地よい。
(ロック) 引き締まった印象のグラッパの様な甘みを感じる。もう少し軽く、酸味があれば芋であることを忘れるほど洗練されたものになる。余韻は芋の味わい。
(割水) 初めは芋を意識しないピュアで軽い甘みがある。やがて黒麹の沈んだ甘みがわかると、芋の味を感じる。余韻は仁丹の味が芋の甘みに包まれている。
(割水燗) 植物の青くフレッシュ酸味が強まり、軽さが増す。芋であることは余韻で思い出す。
(直燗) 弱い苦みにより輪郭のはっきりした強い甘みがあるが、酸や渋みにより見事に切れる。
 1800ml 3750