杜の蔵H20BY(2008BY)独楽蔵無農薬山田錦六十ひやおろし【二年目の秋】
  杜の蔵 福岡県

●ふた夏越しの実力
 山田錦60%、9号系酵母、Alc.17〜18%
 「夏を超えて熟成したお酒を火入しないで出荷」、ひやおろしの意味の中で、「熟成」に重きを置けば必然的に「ふた夏越し以上」となる。熟成に重きを置く独楽蔵であればふた夏越しで出荷も頷ける。

 シトラスミント、マシュマロ、カモミールなどの香り。アタックには少し粘性とインパクトのある甘味がある。その甘味は酸味に包まれているようで、爽やかに切れ緑色を連想させる。その後、じわっとミルク様の味を持つ米の旨味が広がるようになる。現時点では(2010.8.27)通常版よりもやわらかく、余韻では甘味や渋みが長く残るように思う。
(お燗) 40度、米の旨味、甘味が良くわかり、弾力もある。後半は酸とアルコール、渋味がシャープに味を切る。50度、甘味の旨味、酸味が一体化するも、ふくらみは少ない。柑橘系の味わいがある。60度、一体化した味わいには、滑らかさが加わり、深さも増してくる。
 1800ml 2800