旭菊H8BY純米古酒
  旭菊酒造 福岡県

●滓を絡めて旨さ倍増
 山田錦、麗峰55%、日本酒度+3、酸度1.7、Alc.16%

滓がありますので、「滓無し(=上澄み)」と「滓絡み」と分けて味見。
(上澄み)オレンジ色がかった濃い目の色合い。ローストナッツ、味醂のような香り。砂糖の焦げたような香りもある。舌触りはとろんとしている。味わい的には枯れた感じと、まだ若々しい感じが共存する。蜂蜜や貴腐ワインのような味わいと、飛び跳ねるような酸味がったり、渋さがあったりする。
(上澄み燗)酸味や渋さが大人しくなり、下の両サイドで甘さを引き立てる役割に回る。微かに醤油のような旨味が感じられ、その味が甘さ中心に流れてしまうのを防いでいる。
(滓絡み)味醂のような香りが、メロンや生クリームの香りの「薄い膜」に覆われている。
とろみよりも柔らかさとして舌に感じる。アルコール感もあまりない。従って熟成感は弱まるが、渋みや酸味は大人しくなる。
 米の旨味、咳止め水薬の味が主体にあり、鰹や昆布の出汁が隠し味にある 。
 熟した味の向こうには、かつて表面に出ていたであろう吟味が小さく見える。
(滓絡み燗)微かに樽のような香りが加わる。お酒を飲んでいるにも拘らず、鶏の唐揚げ甘酢あんかけ、あるいは酢豚を食べているような気分になる。温度が下がり始めると若さが出てしまうので、熱めにお燗するほうが良い。
 1800ml 3990