日置桜H14BY生もと純米強力米(精米歩合70%)
山根酒造 鳥取県
●「生もと」の一つの形
酒屋万流という言葉が真っ先に思い浮かびます。現代でこそ速醸もとが主流になっていますが、その昔は生もとが主流だったはず。はたして、その時代の生もとのお酒は画一的であっただろうか?現在、我々が「生もとのお酒の特徴はこうでなければ・・」なんて思っている事は本当に正しい事なのだろうか?私は思う「生もとの時代だって色んな味が、表現の仕方があったはずである」と。
故:伊藤杜氏(大七酒造)に教えを受けた加藤さんは「生もとはちゃんと造れば、一番純粋な培地で酵母が育つわけだから、出来上がるお酒もきれいになってあたりまえ」とおっしゃいます。
薄い薄いお茶の色。米を感じる香りと共に、マドレーヌのようなバター系の香りも僅かに感じる。
思ったよりも(あくまで想像よりも)、熟してきてはいるので、常温であれば楽しめる。>>>開栓して暫く放置した方がもっと良いでしょう。
今現在は、その爽快感を伴う酸を存分に楽しんでいただきたい。
【お燗】 ようやく、乳酸系の香りがわかるようになる。また、強力米の多彩な味わいも出てきます。が、やはりお燗には少し若いと思います。
1800ml 2730円